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日々の気づきやコラム

ここでは、異文化コミュニケーションの仕事や日常のなかで生まれた経験や気づき、小さなインスピレーションを綴っています。
新しい視点やヒントを見つけるきっかけとなれば幸いです。また、コメントや気づきの点がありましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。


日本とドイツの職場文化から考える、ヒエラルヒーの本質は「上下関係」ではない
「日本は上下関係が強いと聞きますが、上司に反対意見を言ってはいけないのでしょうか?」 ドイツの方から、こう尋ねられることがあります。 答えは、もちろん「いいえ」です。日本でも上司に意見を伝えたり、異なる考えを示したり することはできます。 ただし、いつ、どの場で、どのような言葉で伝えるかは重要です。その点は、ドイツの職場文化とは異なる場合があります。 ヒエラルヒーについては、「垂直的な組織」と「フラットな組織」が対比されがちです。しかし、本当に大切なのは、組織が階層的かフラットかというラベルではありません。 ルールの明確化 重要なのは、チームの中で、 誰が誰に意見を伝えるのか 反対意見や懸念は、どの場で共有するのか 決定は誰が、どのように下すのか 決定後に異論をどう扱うのか といったルールが、メンバーにとって明確になっていることです。 組織の構造には、それぞれ特徴があります。だからこそ、「フラットな組織を目指すべき」「もっと階層を明確にすべき」と一律に考えるのではなく、その組織の特徴に合ったコミュニケーションの方法を設計する必要があります。問題の
Rumi Hasegawa
7月28日読了時間: 3分


異文化適応とキャリアの葛藤 ー自分の核を変えずにスイッチを切り替える方法
先週、私はドイツ人のビジネスパートナーとの会議で、あえて相手の話が終わる前に質問や自分の見解を投げ込んでみました。日本式の「最後まで聴く」というスイッチを一時的にオフにしたのです。結果は、驚くほどダイナミックで実りある議論になりました。 これは、私が自分を「変えた」わけではありません。自分のスイッチを切り替えただけなのです。 この「スイッチの切り替え」ができるようになるまで、私には長い葛藤がありました。 ドイツや欧米に住む日本人であれば誰もが直面する悩み——「自己主張」。会議で意見を言わなければ「存在しない」と見なされる環境で、日本の「最後まで聴く」という美徳は、ときに足かせに感じられます。自己主張を学ぶということは、これまでの自分のOSを捨てることなのだろうか、と。 答えは、Noです。 私はこれまで、日本とドイツ、そして外務省(官)と企業(民)という、4つの異なる世界を行き来してきました。それぞれの世界には、パソコンに例えるなら、独自のOS(オペレーションシステム)が存在します。 外交の世界では、一言の重みが極めて大きく、時間をかけて一つのフレ
Rumi Hasegawa
7月20日読了時間: 3分


ドイツと日本で共通の価値観を作るには
職場のコミュニケーションは重要だと言われますが、実際に「満足している」と答える人はどれほどいるでしょうか。日本やドイツなど文化の異なる環境では、対話がそれぞれ違った前提に基づいて進み、すれ違いが生まれやすくなります。本稿では、共通の価値観がどのようにして生まれるのか、対話が途絶えたときのリスク、そして対話を再開するためのヒントをお伝えします。 同じ言葉でも意味は違う 「チームワーク」「品質」「リスク管理」「スケジュール」。こうした言葉はどの職場でも当たり前に使われますが、各人がその言葉から想起する意味や優先順位は必ずしも一致しません。これは、外交においても同じで、ルールに基づいた秩序、自由貿易といった価値観の下で各国が何を理解して、どう実行していくのかは必ずしも同じではありません。これらを擦り合わせていくために、交渉という場があるわけです。 人はつい「相手も自分と同じ前提で考えているはずだ」と思い込みます。その結果、話が噛み合わない、不満が蓄積する、やがて対話そのものが途絶えてしまう──これが多くの摩擦の根本原因です。 対話の断絶が最も危険である
Rumi Hasegawa
7月5日読了時間: 3分
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