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日々の気づきやコラム

ここでは、異文化コミュニケーションの仕事や日常のなかで生まれた経験や気づき、小さなインスピレーションを綴っています。
新しい視点やヒントを見つけるきっかけとなれば幸いです。また、コメントや気づきの点がありましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。


異文化理解講師という仕事のこれから―社会の分断と「対話」の本質
先日、社会心理学者ジョナサン・ハイトの『社会はなぜ左と右にわかれるのか(原題:The Righteous Mind)』を題材にしたラーニングサークルに参加しました。そこで深まった議論のひとつが、「社会の分断がますます顕著になる今、私たち異文化理解講師の役割とは何だろうか」という問いでした。 社会の分断が深まる現代において、私は「異文化理解」という言葉の意味そのものを捉え直す時期に来ていると感じています。 自由と選択肢が増えた現代社会では、かつて共有されていた「暗黙の常識」や「最低限の共通ゴール」すら当たり前ではなくなりました。共通の前提が失われた世界において、何もしなければ対立や摩擦が生じるのは、むしろ自然なことです。 だからこそ今、相手を敵視せず、感情に流されずに相手の前提ロジックを客観的に紐解く「技術」が必須になっています。 現在のように価値観の対立が複雑化した世界で求められているのは、価値観の対立による摩擦を最小限に抑え、自分自身の主導権を失わずに合理的に物事を前進させる能力にあるのではないでしょうか。 相手の論理の骨組みが見えていない状態
Rumi Hasegawa
2 日前読了時間: 2分


日本とドイツの職場文化から考える、ヒエラルヒーの本質は「上下関係」ではない
「日本は上下関係が強いと聞きますが、上司に反対意見を言ってはいけないのでしょうか?」 ドイツの方から、こう尋ねられることがあります。 答えは、もちろん「いいえ」です。日本でも上司に意見を伝えたり、異なる考えを示したり することはできます。 ただし、いつ、どの場で、どのような言葉で伝えるかは重要です。その点は、ドイツの職場文化とは異なる場合があります。 ヒエラルヒーについては、「垂直的な組織」と「フラットな組織」が対比されがちです。しかし、本当に大切なのは、組織が階層的かフラットかというラベルではありません。 ルールの明確化 重要なのは、チームの中で、 誰が誰に意見を伝えるのか 反対意見や懸念は、どの場で共有するのか 決定は誰が、どのように下すのか 決定後に異論をどう扱うのか といったルールが、メンバーにとって明確になっていることです。 組織の構造には、それぞれ特徴があります。だからこそ、「フラットな組織を目指すべき」「もっと階層を明確にすべき」と一律に考えるのではなく、その組織の特徴に合ったコミュニケーションの方法を設計する必要があります。問題の
Rumi Hasegawa
7月28日読了時間: 3分


異文化適応とキャリアの葛藤 ー自分の核を変えずにスイッチを切り替える方法
先週、私はドイツ人のビジネスパートナーとの会議で、あえて相手の話が終わる前に質問や自分の見解を投げ込んでみました。日本式の「最後まで聴く」というスイッチを一時的にオフにしたのです。結果は、驚くほどダイナミックで実りある議論になりました。 これは、私が自分を「変えた」わけではありません。自分のスイッチを切り替えただけなのです。 この「スイッチの切り替え」ができるようになるまで、私には長い葛藤がありました。 ドイツや欧米に住む日本人であれば誰もが直面する悩み——「自己主張」。会議で意見を言わなければ「存在しない」と見なされる環境で、日本の「最後まで聴く」という美徳は、ときに足かせに感じられます。自己主張を学ぶということは、これまでの自分のOSを捨てることなのだろうか、と。 答えは、Noです。 私はこれまで、日本とドイツ、そして外務省(官)と企業(民)という、4つの異なる世界を行き来してきました。それぞれの世界には、パソコンに例えるなら、独自のOS(オペレーションシステム)が存在します。 外交の世界では、一言の重みが極めて大きく、時間をかけて一つのフレ
Rumi Hasegawa
7月20日読了時間: 3分
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