異文化ストレスを『エネルギー』に変える。異文化で疲弊しないための『再配置』の思考法
- Rumi Hasegawa
- 1月15日
- 読了時間: 3分
語学力もある。マナーも一通り学んだ。それでも、異文化環境で働いていると、説明しづらいイライラや、理由の分からない落ち込みを感じることはないでしょうか。
駐在員が孤独感を深めたり、多国籍チームで些細な行き違いが大きな摩擦に発展したりする場面を、数多く見てきました。それらは決して「能力不足」や「努力不足」が原因ではありません。
ストレスは2つの方向に「変装」して現れる
異文化環境で生じるストレスは、多くの場合、2つの形を取ります。
1つは、外向きの力です。「なぜ現地の人はこんなやり方をするのか」「どうして分かってくれないのか」「あの人が悪いから、自分はこんなに理不尽な思いをするのだ」怒りや苛立ち、皮肉、批判として外に向かいます。これらが進むと、差別、スケープゴート化、いじめといった形に進むこともあります。
もう1つは、内向きの力です。「自分が悪いのではないか」「適応できない自分は未熟だ」自己否定や罪悪感、沈黙、抑うつとして内側に向かいます。その結果、体調不良や鬱の兆候といった自分の心身への問題につながります。

一見すると、まったく別の問題に見えるこの問題、実は、根源は同じです。それは、異文化という環境、さらに噛み砕いて言えば、自分の既存の価値と新たな価値との衝突の中で生まれた、行き場を失ったエネルギーです。
我慢か衝突か、という二択の罠
多くの人は、この状態に陥ると無意識に二択を選びます。我慢して自分をすり減らすか、衝突して関係を壊すか。或いは、その両方が混在することもあります。
しかし、この二択そのものが、私たちをさらに苦しめます。本当は、どちらでもない選択肢があります。異文化ストレスを完全に消すことはできません。重要なのは、それを否定したり抑え込んだりすることではなく、コントロールすることです。
エネルギーは「再配置」できる
弊方のコーチング・研修では、異文化環境で生まれるこのエネルギーを、破壊にも停滞にも向かわせず、その人や組織が前に進むための形へ「再配置」する支援を行っています。
それは、性格を変えることでも、無理にポジティブになることでもありません。また、一般的なマナーや表面的なコミュニケーション技術だけで解決できるものでもありません。
必要なのは、
自分や相手がどの反応パターンに入りやすいのかを知ること
違いを「善悪」ではなく「構造」として捉えること
その上で、状況に合った関わり方を設計すること
です。
異文化適応のゴールとは
異文化で生きていて、しんどくなるのは、弱いからではありません。それだけ真剣に適応しようとしている証拠です。異文化適応のゴールは、「ストレスを感じないこと」ではありません。ストレスを、意味のある行動や協働につなげられることです。
もし今、相手への攻撃や苛立ちが止まらない、自分への自信がなくなりつつある、そんな状態にあるなら、それは「何かがおかしい」のではなく、自分の中にあるエネルギーの扱い方を変えるタイミングなのかもしれません。
【個人向け: 駐在員・海外環境で働く方】
我慢してやり過ごすことが増えている
理由の分からない苛立ちや疲れが抜けない
「自分の問題なのか、環境の問題なのか」分からなくなっている
そんな状態であれば、60分の個別セッションで、今起きていることを「構造」として一緒に整理させて頂きます。今の状況を言語化したい方は、問い合わせ欄からご連絡ください。
【組織向け:多国籍チーム/日独プロジェクト】
このような状態は、個人の問題に見えて、実はチームの摩擦やパフォーマンス低下の前兆であることが少なくありません。多国籍チームや日独プロジェクトを対象に、反応パターンの可視化と摩擦が生じる構造の整理を行う60分のオンラインセッションも提供しています。ご希望の際には、お問い合わせ欄からご連絡ください。


